SUZUKI SW-1の修理 燃料漏れ

SW-1の燃料漏れの修理方法

燃料漏れは危険。ガソリン臭い時は、エンジン掛けないこと。

sw-1は1992年の販売開始から30年以上が経過。燃料ホースも耐用年数を超えてくると燃料漏れを起こすことがあります。ガソリンは揮発性で引火しやすいため、ガソリンが漏れている場合は速やかに修理が必要です。燃料漏れを発見した場合は、エンジンを始動せずに修理しましょう。

出先で燃料漏れを発見したらJAFや行き付けのバイク店に連絡してレッカーしてもらいましょう。

燃料ホースの交換作業

燃料ホースは、ホースクリップの脇や屈曲部が破損しやすい。

燃料漏れの多くは、燃料コックのオイルシール切れと燃料ホースの劣化による亀裂です。今回発生した燃料漏れは、燃料ホースの亀裂からの漏れでした。
燃料ホースは、燃料タンクから燃料コックへ繋がる2本と燃料コックからフューエルポンプへ繋がる1本とフューエルポンプからキャブレターへ繋がる1本の合計4本ありますが、切れやすい箇所は、ホースクリップで抑えている場所や屈曲している場所。今回漏れた箇所もホースクリップの脇でした。

燃料漏れの修理部品と工具を調達

今回は漏れてないけど亀裂のある燃料タンク→燃料コックの2本と今回漏れた燃料コック→フューエルポンプを繋ぐ1本の合計3本の燃料ホースを交換。スズキ純正の燃料ホースは欠品しているため、バイク用品店で扱っている既成の燃料ホースを使用して修理しました。
<修理用部品>
・燃料ホース:キジマ 内径7.9mm外径11.3mm 1m×2本 (1本約850円)
・ホースクリップ:外径11mm用 ×6個(5個入り約500円。1個は状態見て継続使用)


<燃料ホース交換時に便利な工具>
・ホースクランプ プライヤー(アストロプロダクツで3本セットで約1000円)
・耐油性使い捨てグローブ(ホームセンターで50組入りで約500円)


作業開始:両サイドの外装を外す。

SW-1の修理には、面倒な外装部品を外すところから始まります。燃料ホースは、左右の接続部を露出させる必要があるため、左右の外装を外します。外装を外すだけで1時間近く必要です。
作業時間が十分確保できる日に行うことをお勧めします。
外装部品を外す時は固定部の破損やリヤ周りのはめ込み部の破損には十分注意してください。
また、バッテリーも安全のため外しておきましょう。火花が出て引火したら大変ですからね。

 交換する燃料ホースをホースクランプで抑えて、抜きます。

ホースクランプは、安いので絶対揃えたい工具です。

破損した燃料ホースを取り外しますが、ガソリンは引火性のある危険な油です。揮発しやすいですが極力漏れないように作業を行います。また直接触れると肌荒れも起こしやすいので、注意しましょう。
ガソリンが漏れないようにホースを外す前には、ホースクランプでクランプして、極力漏れを少なくしてから作業すると楽です。

燃料タンク→燃料コックを繋ぐホースは、ガソリンが詰まっています。
燃料タンクに近いところをクランプすることで作業しやすくなります。

外した燃料ホースと同様の長さに新しい燃料ホースを切り出す。

今回漏れていた燃料ホースは、燃料コック→フューエルポンプの間だったことから、燃料コックをoffにすることでガソリンの流出を止めることができたため、燃料ホースを外すことが出来ました。
<手順>
・外した燃料ホースから保護チューブとホースクリップを外します。
・続けて、外したホースよりも10mm程長めに新しい燃料ホースを鋏でカットします。
・外した保護チューブを新しい燃料ホースに取り付けます。
・燃料ホースに新しいホースクリップを取り付けます。

上のホースが外したホース。下のホースが新品のホース。

燃料ホースを取付。経路は外す前のルートを忠実に再現すること。

新しい燃料ホースを車両側へ取り付けます。ホースを繋げた後は、ホースクリップをペンチで広げてクランプ位置にずらします。
<手順>
・燃料コック側へ燃料ホースを接続。
・燃料コックと燃料ホースが重なっている所へホースクランプを広げながらずらしホースを固定。
・燃料ホースを元のホースと同じ経路を通します。曲がり方や固定位置なども忠実に再現。
・燃料ホースをフューエルポンプ側へ固定。こちらも同様にホースクランプで固定。

ペンチで作業する時には燃料ホースに傷つけないよう注意してください。
ホースは元の経路を忠実に再現。屈曲がきついと燃料が流れなかったり、振動で他の部品と擦れたり、振動して繰り返し屈曲することで破損したりしますから元の経路と抑える位置を覚えておくことが大事です。

燃料コック側に新しい燃料ホースを固定した状態。

燃料タンク→燃料コック間の燃料ホース交換時の注意点

燃料タンク⇔燃料コック間の燃料ホースは、通常用とReserve用の経路があり、ホースは2本です。
燃料ホースの交換作業は基本的に同じですが、燃料が満たされた状態のホースを交換する場合は、作業手順が異なります。
<手順>
・燃料タンク側に近い箇所をホースクランプで固定し、ガソリンの流出を極力抑えます。
・燃料コック側のホースをクランプを緩めながらホースを抜きます。
・タンク側の接続部は抜かずに保護チューブとホースクリップを外し、新しいホースへ移植。
・新しいホースを燃料コック側に接続。元の経路に新しいホースを通します。
・燃料タンクの接続口に合わせて、新しいホースを適度な長さにカットします。
・燃料タンクに接続されている古いホースを抜きながら、その直後に新しいホースを接続。
※ここでガソリンがじゃじゃ漏れしますので、手際良く作業してください。
・ホースを取付後にホースクランプで固定。
・屈曲部や固定位置などチェックして、元のホースと同じ状態であることを確認する。

ガソリンが手に付着しないように薄手の耐油性手袋を装着して作業します。
事前にガソリンタンクからガソリン抜いておくとより安全です。

燃料タンク側は古いホースを繋げたまま、コック側は新しいホースを接続。

屈曲がきつくなると燃料が流れにくくなります。注意してください。

ガソリンの漏れが無いことを確認し、エンジン始動チェック。

ホース類からのガソリン漏れが止まったら、念のためエンジン始動してみましょう。
エンジン始動できたら、外装を装着して作業終了です。外装取付の際には、配線を挟んだりはめ込み部やネジ固定忘れ、締め付けすぎ等に注意して組み上げます。

無事に作業終了。

外装を外す時間があれば、燃料ホースの交換は可能です。

燃料ホースは消耗品です。耐用年数を過ぎれば亀裂による漏れも出てきます。燃料ホースの状態を時々確認すると安心ですし、自分で修理することで益々SW-1への愛着も沸くものです。
各所の修理は、SW-1オーナーになった楽しみ方の一つかもしません。

作業完了後のテスト走行。これであ5年は大丈夫でしょう!

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